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​健幸情報

サルコペニア予防のために今から始められる5つの方法

更新日:4月7日

今まで、「サルコペニア」という状態について、何度かご紹介してきました。誰にでも起こる筋肉の老化現象で、進行すると寝たきりに繋がってしまうものです。

退職したら旅行をしよう」などと楽しみにしている方も多いでしょう。そういった夢を叶えるためには、健康な体が必要不可欠。つまり、サルコペニアの進行を遅らせる必要があります。

今回は、サルコペニアついて簡単にお伝えするとともに、日々の生活で予防のためにできる取り組みについてご紹介します。早いうちから、日々の生活で取り組みを始めてください。



サルコペニアとは?


サルコペニアとは、加齢に伴う筋肉量の減少や筋力の低下、つまり「筋肉の老化現象」のことです。 とくに、「抗重力筋」と呼ばれる、姿勢の維持や歩行などに必要な筋肉を中心に、衰えが進行します。広背筋(背中の筋肉)や腹筋(お腹の筋肉)、大臀筋(お尻の筋肉)、膝伸筋(膝の曲げ伸ばしに使う筋肉)などが抗重力筋です。


サルコペニアは男女や持病の有無に関わらず誰にでも起こりえるもので、じつは30歳前後から始まっています。そして、40歳ごろを境に「筋肉量が減った、体力がなくなった」のように自覚を伴いはじめ、60歳を超えるとその減少スピードはさらに上がります。


疲れやすい、よくつまづく、といった些細な症状から始まりますが、だんだんと転びやすくなり、打ちどころが悪ければ骨折に至ってしまうこともあるでしょう。足腰の筋力が低下すると、外に出るのが億劫になったり、趣味の活動が制限されたりしてしまいます。「いつかやろう」と思い描いていたことが、できなくなってしまうのです。

日本の調査では、サルコペニアに該当する方は8%前後という結果でした。いつまでも元気に楽しく過ごすために、サルコペニアの予防に取り組みましょう。少しでも早い段階から予防策を取ることが大切です。


今回は、サルコペニア予防につながる「日々の生活の中でできる取り組み」を5つご紹介します。毎日の生活の中で、続けてみてください。



サルコペニア予防のための取り組み


サルコペニア予防のために、ご自身でできる5つの取り組みをご紹介します。


①たくさんの食材を食べる


1日の中でいろいろな食材を取り入れることも、サルコペニア予防に有効です。とくに高齢の男性で、品目数が多いほどサルコペニアの有病率が低くなることがわかりました。 ご高齢になり、お一人暮らしやパートナーとの二人暮らしとなると、食事作りもなかなか億劫で、つい同じものばかり食べている、白米と味噌汁で終わり…などという方も少なくありません。


少しでも多くの栄養素をとるため、次にご紹介する「食品摂取の多様性スコア」を活用してみてください。10品目のうち、5品目以上は毎日食べることを意識しましょう。食べている品目数が多いほど、炭水化物(お米や麺類)の割合が減り、タンパク質をはじめとしてさまざまな栄養素を取り入れていると評価できます。

冷凍食品や缶詰、お惣菜なども活用して、1日にとる品目を増やしましょう。


<食品摂取の多様性スコア> ・肉類 ・魚介類 ・卵 ・大豆、大豆製品(豆腐や納豆など) ・牛乳 ・緑黄色野菜 ・海藻類 ・イモ類 ・果物 ・油脂類(バター、炒め物など)



②運動をおこなう


65歳以上の日本人を対象にした調査によると、20〜50歳の間に運動習慣があった場合、なかった場合と比べてサルコペニアの有病率が半分程度にまで減ることがわかりました。

そうは言っても、20〜50歳は仕事や家事・育児などに忙しく、スポーツをしたりジムに通ったりするような時間はなかなか持てないかもしれません。「運動」は大袈裟なものが必要なわけではなく、ウォーキング、軽いジョギング、ボーリングなどでも大丈夫です。


「3METs」以上の身体活動時間がほとんどない方は、3METs以上の身体活動時間を長くとっている方と比べて約3倍もサルコペニアになるリスクが高くなります。休日であっても、3METs程度の運動はおこなうようにしましょう。