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​健幸情報

生活習慣病予防に重要な体重管理とその方法について

更新日:4月5日

「もう少し体重を落としましょう」「適正体重を目指しましょう」などと言われたことはありませんか? 体重管理は、あらゆる生活習慣病の予防の土台となるものです。ここでは、適正な体重を保つことの重要性、そのための方法についてご紹介します。

生活習慣病と体重の関係とは?

まずは、なぜ体重コントロールが生活習慣病予防のために必要なのか、理由をご説明します。

内臓脂肪の量がカギ

生活習慣病は、「内臓脂肪」の量と関わりがあります。 内臓脂肪は、主にお腹周りにつく脂肪です。男性では30歳代、女性では50歳代から増える傾向があります。見た目にはそれほど肥満には見えなくとも、歳を重ねるにつれて「お腹がぽっこりしてきたな」と感じている方も多いかもしれませんね。これが内臓脂肪です。

健康診断などの問診票で「20歳の頃から体重が10kg以上増えていますか?」という項目に覚えはありませんか?若い時からの体重変動が大きいほど内臓脂肪がつきやすいことから、この質問が設定されています。

内臓脂肪は、内臓の周辺に「つきやすく、落ちやすい」脂肪です。運動や食事などの生活習慣に気をつけることで減らせる脂肪ですので、ご安心ください。

内臓脂肪は、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの効きを悪くさせます。血糖値がしっかり下がりにくくなり、糖尿病を発症するきっかけになるかもしれません。また、内臓脂肪が増えることで中性脂肪やLDLコレステロールが増加して、脂質異常症や動脈硬化を起こしやすくなります。動脈硬化が進むと、血圧が上がりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞といった大きな病気のリスクが高まります。

このように、さまざまな病気の原因となることから、内臓脂肪を増やさないこと、体重を大きく変動させないことが大切なのです。

ご自身の適正体重を知りましょう

では、実際にどのくらいの体重を目指せばよいのでしょうか? 目安は、最も病気になりにくいとされる「BMI = 22」です。BMI = 25 以上になると、生活習慣病を発症するリスクが2倍以上になります。 肥満傾向の方は、BMI 25 未満になるように体重を減らしましょう。

体重管理の方法について

では、実際に体重をコントロールするために、どのようなことに気をつければよいでしょうか? 「ダイエットをしよう」とやってみたものの、挫折してあきらめたという方もいるでしょう。体重管理は長く「続ける」ということが重要なので、あまり高い目標を設定する必要はありません。簡単なところから少しずつ取り組むことが、長い目でみたときに大切になります。

①食べすぎない

体重が増える1番の原因は、やはり「食べすぎ」です。毎日続けなくても数日だけでもよいので、ご自身がどれくらいのカロリーを摂取しているか確認してみましょう。「あすけん」「カロミル」など、簡単にカロリー計算や栄養バランスのチェックをおこなえるアプリがありますので、活用してみてください。

一般的に、50歳代でデスクワーク中心、スポーツをする習慣がないような場合に必要なエネルギー量は、男性で2200kcal前後、女性で1900kcal前後です。体格の小さい方やほとんど動かない方、減量の必要な方は、もう少し少なくてもよいでしょう。 摂取カロリーを減らすために、まずは以下のような簡単なことから取り組んでみてください。

  1. 大盛りにしない

  2. 丼やパスタなど一品料理を控えて定食にする

  3. 揚げ物を食べる回数を減らす(週に2回までなど決める)

  4. 揚げ物より焼き物、蒸し料理を選ぶ

  5. 家族の食べ残しを食べない

  6. 大皿に盛らず、一人分ずつお皿に分ける

  7. 間食の回数や量を減らす

すべてを一度に始めるのが難しければ、1つずつでも大丈夫です。今月は、まずは大盛りをやめてみましょう。来月は、ランチに丼やパスタを食べずに定食にしてみます。お腹が慣れてきたら、その次は間食を減らしてみる…このように、少しずつ取り組みを増やしてみてください。

②しっかり眠る

じつは、睡眠不足と肥満には関連があります。 家事や仕事が忙しく、どうしても睡眠時間が短くなってしまう…という方は多いでしょう。世界的に見ても、日本人の睡眠時間はかなり短いです。睡眠が十分取れないと、食欲をかき立てる「グレリン」というホルモンの分泌量が高まります。それにより食欲のコントロールが難しくなり、睡眠がしっかり取れている人と比べて平均で300kcalも多くの食べ物をとってしまうことがわかっています。 また、睡眠不足によってインスリンの効きも悪くなり、血糖値が下がりにくくなってしまいます。睡眠不足は、食べすぎに繋がるだけでなく、直接的に血糖値にも悪影響なのです。

睡眠不足は肥満や糖尿病と関わる重大な要因ですので、できるだけしっかりと睡眠をとるようにしましょう。 ただし、60歳代・70歳代と年齢を重ねるごとに、自然と睡眠時間は短くなります。若い頃のように長い時間連続して眠れなくても心配せず、疲れたら少しの昼寝をするなどして補うようにしてください。

③たくさん歩く

日常生活で誰でもできる有酸素運動として、「ウォーキング」をおすすめします。 有酸素運動には脂肪を燃焼させる効果があるため、生活習慣病の予防や改善にぴったりです。以前は「20分以上続けなくては意味がない」と言われていましたが、今では短い時間の積み重ねでもよいことがわかっています。

通勤でひと駅分歩く、エスカレーターではなく階段を使う、買い物は車ではなく徒歩で行く…このような少しの意識で、歩く距離をぐっと伸ばすことができます。「ウォーキングのための時間」を作れなくても、日々の生活の中で動く時間を増やしていきましょう。目標は1日8,000歩、あるいは30分の軽い運動(軽く息がはずむ程度)です。

④筋肉トレーニングをする

有酸素運動で脂肪を効率よく燃焼させることができる体を作るには、筋肉トレーニングも重要です。

筋肉は、体の「エネルギー工場」のような役割をします。筋肉の量がしっかりあれば、少しの運動でもたくさんのエネルギーを作りだせるのです。 また、生活習慣病予防に役立つ「マイオカイン」という種類のホルモンが、筋肉から分泌されています。脂肪を燃焼させたり、血糖値を下げたりといった作用を持つホルモンです。筋肉量を増やすことでマイオカインの分泌量も増やすことができ、健康的な体の維持に役立ちます。

ご自宅でもできる筋肉トレーニングとしては、スクワットがおすすめです。道具は不要で、少しの時間でも取り組むことができます。下半身の大きな筋肉を鍛えるトレーニングですので、ぜひスクワットを始めてみてください。

<スクワット> ・足を肩幅に広げて立ちます。足腰の力に自信がない方は、イスの背もたれを支えとして軽く掴みます。 ・息を吐きながら、ゆっくりと膝の高さまで腰を落とします。このとき、膝がつま先よりも前に出てしまわないよう、意識してください。お尻をうしろへ突き出すイメージです。 ・ゆっくりと元の姿勢に戻ります。 【はじめは10回、慣れてきたら20〜30回繰り返す】

⑤焦らない

体重コントロールで大切なのは、「焦らないこと」です。 目標が5kgの減量だったとしても、「ひと月で目標を達成しよう」「1週間がんばったけどちっとも体重が落ちない、意味がない」と結果を急いではいけません。 体には、ホメオスタシスといって「今の状態を保とう」とする働きが備わっています。そのため、食事量を減らしてもすぐには体重が落ちなかったり、途中で体重が減りにくくなったりするのです。 また、1か月に減らす体重の目安は「3~5%まで」です。80kgの方なら3kg程度、60kgの方であれば2kg程度も落とせれば十分すぎるといえます。焦らず、数か月~半年、場合によっては1年かけて目標を達成できればいいんだ、と考えてください。

まとめ

今回は、生活習慣病予防のためになぜ体重管理が重要なのか、また、体重コントロールに役立つ日々の取り組みについてご紹介しました。

「あまり体重を増やしてはいけない」とわかっていても、減量はなかなか難しいものです。食事の量を適切に保つこと、体を動かすことを意識しましょう。まずは小さな取り組みから1つずつでかまいません。ちょっとした心がけを、毎日続けていくことが大切です。焦らず、じっくり取り組んでみてください。

参考 ・厚生労働省. e-ヘルスネット:高齢者の睡眠 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-004.html ・厚生労働省. e-ヘルスネット:体重コントロール https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-06-008.html ・日本循環器学会. 体重を管理しよう https://j-circ-assoc.or.jp/live/51/ ・久野譜也 著. 100歳まで動ける体になる「筋リハ」

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