top of page

​健幸情報

美しい姿勢は見た目年齢を10歳変える 背骨と若さの関係

姿勢が改善すれば若く見える


鏡に映った自分を見て、「なんだか老けて見える…?」と感じたことはありませんか。 実はその印象、顔のシワや髪の色よりも“姿勢”が影響している可能性が高いのです。


猫背で背中が丸くなると、見た目年齢は5〜10歳も上に見えると言われています。反対に、背筋が伸び、自然に胸を張った姿勢の人は、年齢に関係なく若々しく、エネルギッシュな印象を与えます。


ある調査では、60代女性の姿勢と印象を比較したところ、「背筋が伸びている人」は「老けて見えない」と回答された割合が80%以上だったという結果もあるようです。


また、姿勢が良い人は、呼吸や話し方、動作まで整って見えるため、全体的に「知的で上品な印象」を与えることもわかっています。第一印象の80%は視覚情報で決まると言われる中で、姿勢が与えるインパクトはとても大きいのです。



姿勢が変わると健康も変わる


姿勢が良くなると、見た目だけでなく身体の内側にも大きなメリットがあります。具体的には以下のような効果が報告されています


呼吸が深くなる

胸郭が開き、酸素をたっぷり取り込める

内臓の圧迫が減る

胃や腸が本来の位置に戻り、消化機能が改善

血流が良くなる

筋肉が自然に動き、全身に酸素が届きやすくなる

慢性的な肩こり・腰痛が軽減

骨格のバランスが整うことで負担が軽減

集中力が高まる

脳への酸素供給がスムーズになり、思考もクリアに。姿勢改善は“健康増進の第一歩”ともいえるのです。



姿勢のカギは「背骨と骨盤」にあり


正しい姿勢を保つための土台は、「背骨のS字カーブ」と「骨盤の傾き」にあります。人間の背骨は、頸椎・胸椎・腰椎がゆるやかなS字を描くことで、重力を効率よく分散させる構造になっています。ところが、長時間のスマホ操作やパソコン作業によってこのS字が崩れ、「ストレートネック」や「猫背」、「反り腰」になる人が増えています。


また、骨盤が後傾または前傾しすぎると、体全体の重心バランスが乱れ、姿勢が歪むだけでなく、疲れやすく太りやすい体質に傾いてしまうこともあります。骨盤と背骨の関係は、土台と柱のようなもので、どちらかが崩れると全体のバランスが保てません。だからこそ、“まず骨盤を整える”ことが姿勢改善の近道なのです。



今日からできる姿勢改善ルーティン


「気づくと猫背になっている」「姿勢を意識しても長続きしない」——そんな方でも無理なく始められる、簡単な姿勢改善のルーティンをご紹介します。


1. 壁を使った姿勢チェック

壁にかかと・お尻・肩甲骨・後頭部をつけて立ってみましょう。すべてが壁につかなければ、どこかに姿勢の崩れがあるサインです。この姿勢をキープして深呼吸を5回。1日1回でも繰り返すことで、良い姿勢の感覚が身につきます。


2. 背中のストレッチ

両手を前に伸ばして椅子に座り、背中を丸めるように前屈します。10秒キープを3セット。これにより肩甲骨周りがほぐれ、丸まりやすい上背部がリセットされます。背中の筋肉は意識しづらいため、ストレッチで感覚を目覚めさせることが、正しい姿勢への第一歩になります。


3. 骨盤の前後スイング

椅子に浅く座り、骨盤を前後にゆっくり動かすエクササイズ。骨盤の正しい位置を脳と体に再学習させることができます。骨盤周りの柔軟性が高まると、腰痛予防やお腹まわりの引き締めにも効果的です。どれも1回2〜3分でできるものばかり。朝起きたときや、仕事の合間に取り入れることで、日々の姿勢意識が自然と高まります。



姿勢を整えることは「心の姿勢」も整える


おもしろいことに、姿勢と感情には相互作用があるとう研究報告もあります。ある実験では背筋を伸ばして歩いた被験者は、猫背で歩いた被験者よりも「気分が明るくなった」と回答する割合が高かったという結果が得られました(Peper & Lin, 2012)。



また、堂々とした姿勢は自信や安心感を与え、人間関係にも良い影響を及ぼします。つまり、良い姿勢は外見だけでなく、心にも前向きな変化をもたらすのです。さらに、呼吸が深くなり、表情筋の緊張がゆるむことで、自然と「笑顔」も増えやすくなります。意識するのは最初だけ。体が覚えれば、あなたの姿勢が“若々しさと信頼感”を自然にまとう日もそう遠くありません。



健幸アンバサダー養成講座 オンライン講座のご案内


厚生労働省「健康寿命をのばそう!アワード」で優良賞を受賞したプログラムです。健康でい続けるためには正しい健康情報が不可欠です。いつでも、どこでも、、受講可能なオンライン講座を是非お試しください。詳しくはこちらから。



毎日の体操があなたの未来を変える


毎日の運動の積み重ねが、心と体を大きく変えていきます。運動習慣をつけてスマートウエルネスライフを実現しましょう。


毎日の健幸維持のためオリジナル体操プログラムをつくりました。監修いただいたのは2004年アテネオリンピック体操団体金メダリストで体操競技元日本代表監督の水鳥寿思さん。アンバサダーとして健幸を維持するために、大切な人の健幸のためにも。手軽にできる体操ばかりなので是非実践してみてくださいね。健幸体操はこちらから


出典・参考文献


塚尾 晶子

株式会社つくばウエルネスリサーチ 取締役副社長/筑波大学スマートウエルネスシティ政策開発研究センターアドバイザー/保健師

筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程修了 博士(スポーツウエルネス学)/ 専門領域はスポーツウエルネス学、保健学、人間環境学、公衆衛生学。

旭化成株式会社での産業保健活動、日本看護協会での健康政策の厚生労働省委託事業推進や保健師現任教育、法政大学での兼任講師等を経て、現職。地方自治体、企業等のSmartWellnessCity(健康都市政策)推進のコンサルティング、人材育成、国の調査研究事業等に従事し、国や地方自 治体や大学、企業と連携して健康づくり無関心層を減少させ健康格差を和らげる政策に取り組む。


bottom of page