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​健幸情報

初心者向け筋力トレーニングの基本とポイント

更新日:4月5日

「ダイエットしたい」「最近体力の衰えを感じる」など、筋力トレーニングを始めようと考える理由はさまざまです。 ところが、実際に始めて、さらに続けることができる方はあまり多くありません。「やり方がわからない」という方も多いですし、「ジムに行くのは面倒だし、なんだか怖い」と感じている方もいるでしょう。 筋力トレーニングは、何歳からでも始めることで効果が得られます。今回は、初心者の方に向けて、筋力トレーニングについて知っておきたい基本知識をご紹介し、実際にトレーニングをおこなう際の具体例とポイントをお伝えします。

勘違いしがち!?筋力トレーニングの基本知識

筋力トレーニングは、闇雲におこなっても体を痛めてしまいます。正しい知識を持って、長く続けられるようにしましょう。

①休息も大切

筋力トレーニングは、「毎日おこなった方がよさそうだ」と感じるかもしれませんが、じつは休息を挟むことが大切です。 筋肉は、トレーニングで負荷をかけると部分的にダメージを受けます。ダメージを回復させるときに、筋肉の繊維は少し太くなり、これを繰り返すことで筋肉が大きくなる、というのが筋力トレーニングのメカニズムです。つまり、ダメージを回復させる期間をとることが大切になります。

目安として、トレーニングをおこなったら2日ほど休むようにしてください。週に2〜3回、曜日を決めておこなうと習慣にしやすいでしょう。

②ゆっくりおこなう

ゆっくりとした動きでおこなう筋力トレーニング「スロートレーニング」が、近年注目されています。軽めの負荷で安全におこなうことができつつも、筋力をつけることができる点がメリットです。

ゆっくりと筋肉を動かすことで、筋肉が張った状態を長く維持でき、軽い負荷でも効果が得られやすいことがわかっています。そのため、「自宅でおこないたい」「関節に負担をかけずにおこないたい」という方に、特におすすめです。

「3〜5秒かけて筋肉を動かし、3〜5秒かけて元の姿勢に戻る」のが基本的な動き方となります。

③呼吸を意識

力を入れるときに息を吐いて、力を抜くときや体勢を戻すときに息を吸いましょう。息を止めると筋肉に力を込めやすくなります。また、筋肉も力を出す時に酸素を使いますので、効率よく筋肉と鍛えるのに呼吸が必要です。 集中してずっと息を止めっぱなしになってしまうと、トレーニングの効率が悪くなるだけでなく、血圧がグッと上がる原因になってしまうので、注意してください。。

④最初の1か月程度は筋肉が大きくなりにくい

筋力トレーニングを挫折する理由で「効果を感じない」というのも多いです。 しかし、体は急激には変化しません。じつは、神経には、筋肉を痛めないため、力を最大まで発揮しないようにブレーキをかける働きがあります。そのため、筋肉を成長させるためには、神経系を活性化させ、ブレーキを外すための期間が必要です。 筋力トレーニングをはじめて1か月ほど経つと、体がトレーニングの動きに慣れてきて、このブレーキが徐々に外れてきます。そうして、やっと筋肉が成長できるようになるわけです。

ですから、「トレーニングを始めてすぐには効果が出てこない」ということを知っておきましょう。焦らず、続けることが大切ですよ。

⑤継続のため目標設定をする

「なんとなく、やってみようか」では挫折することが多いです。何か目標を掲げ、誰かと共有しておくと長続きしますよ。

「なりたい目標」と「トレーニング内容の目標」の2つを設定してみましょう。

<なりたい目標の例> ・2kg痩せる ・3階まで階段で上り下りしても疲れないようになる ・キツくなったズボンを履けるようになる

<トレーニング内容の例> ・週に1回以上トレーニングをする ・スクワットは毎週やる

「なりたい目標」はすぐには達成できないため、なかなかトレーニングを続けるモチベーションになりません。「全然痩せないからやめようかな」と考えた経験がある方もいるでしょう。そこで、トレーニング内容について目標を立てることが大切です。「目標通り週に1回以上できているな」「今度は週に2回できそうだ」というように、自信につながりやすくなります。

ご自宅のカレンダーに印をつけて目につくようにしたり、「今日はスクワットをした」「今週は2回トレーニングした」と家族に報告したりしてみましょう。トレーニングを続けるモチベーションを維持する助けになりますよ。

実際にやってみましょう!

初心者の方におすすめの、自宅でもできる筋力トレーニングをいくつかご紹介します。1日に複数のトレーニングをおこなってもよいですし、2.3種類のトレーニングを曜日で分けておこなうのもよいでしょう。

スクワット

まずは、太ももやお尻の大きな筋肉を鍛えるスクワットがおすすめです。足やお尻を引き締めたり、ご自身の足でしっかり歩けるように鍛えたりといった効果が期待されます。

<スクワットのやり方> ・イスの背もたれをつかみ、まっすぐに立ちます。足は肩幅に広げます。 ・3秒かけてゆっくりと、腰を落とします。このとき、膝がつま先よりも前に出ないよう意識してください。 ・腰を落とした姿勢で1秒キープし、また3秒かけて元の姿勢に戻ります。 【10回繰り返す】 ※体力に自信のある方はイスの背もたれを掴まず、腕を胸の前で組んでおこないましょう。 ※腕を体の前にまっすぐ伸ばしながらおこなうことで、負荷を強めることができます。

もも上げ

腰からお腹にかけての筋肉を鍛えるトレーニングです。メタボ体型が気になる、あまり歩かないから体力低下が気になるという方におすすめといえます。

<もも上げのやり方> ・足を軽くひらき、背筋を伸ばして立ちます。手は腰に当てます。 ・片足ずつ、3秒かけて太ももを上げます。太ももが床と平行になるくらいまで上げてみましょう。このとき、バランスがうまく取れない方は、壁やイスの背もたれに手を軽くついてください。 ・ももを上げて1秒キープし、また3秒かけて元の姿勢に戻ります。 【左右10回ずつ繰り返す】

腹筋運動

腹筋運動ができないという方も少なくありません。腹筋は、腰痛予防や姿勢の維持に重要な筋肉ですので、少しでも若いうちから鍛えておくのがおすすめです。 クッションを使って、負荷が軽くなるよう工夫した腹筋のトレーニングをおこなってみましょう。腹筋運動が苦なくできる方は、通常の腹筋運動で問題ありません。

<クッション背中起こしのやり方> ・床に仰向けになり、肩から背中にかけての部分に枕やクッションを入れます。 ・両足は肩幅程度に開いて膝を立て、腕は胸の位置でクロスさせます。 ・息を吐きながら、ゆっくりと背中を起こします。起こせる位置まででかまいません。 ・ゆっくりと元の姿勢に戻ります。勢いで戻らないことが大切です。 【はじめは5回、慣れてきたら10〜20回繰り返す】 慣れてきたら、クッションを外して挑戦しましょう。

プランク

少し体力的に自信がある方、もっと頑張れそうだという方は、全身をくまなく鍛えるプランクがおすすめです。はじめはなかなか姿勢をキープできないかもしれませんが、まずは10秒でも、1セットだけでも、続けることで効果が出てきます。 最初から完璧にできる人はいませんので、少しずつプランクも取り入れてみてください。

<プランクのやり方> ・うつ伏せの状態から、両ひじを曲げて床につけます。 ・手は軽くこぶしを握るようにし、足はつま先だけを床につけて腰を浮かせます。 このとき、お尻が高く上がったり、腰が反ったりせずに、頭から足先までまっすぐにすることを意識してください。 ・ゆっくりと呼吸をしながら、姿勢を数十秒間キープします。 【1日に1〜3セットおこなう】

まとめ

今回は、筋力トレーニングの初心者が勘違いしがちな基礎知識について解説するとともに、ご自宅でできるトレーニングのやり方とポイントをお伝えしました。 筋力トレーニングは、すぐに効果が得られるものではありません。ですが、やらないよりは週に5分でもやった方がよいですし、続けることに意味があります。休息日をまじえつつ、目標設定をしてモチベーションを維持しましょう。 将来の健康のため、体力作りやダイエットのため、筋力トレーニングを始めてみませんか?

参考

・厚生労働省e-ヘルスネット:スロートレーニング https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-003.html ・厚生労働省e-ヘルスネット:スクワット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-034.html ・ロコモオンライン.ロコトレ https://locomo-joa.jp/check/locotre ・久野譜也著.死ぬまで歩ける!7秒筋肉体操


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