「脳年齢」は鍛えられる!認知機能を守る生活習慣
- 健幸アンバサダー

- 11 分前
- 読了時間: 4分
脳の老化は“避けられない”ものではない
「最近、物忘れが増えた気がする」「人の名前がすぐ出てこない」年齢を重ねると誰もが感じる変化。でも、それを“老化だから仕方ない”とあきらめていませんか?
実は、脳の機能は年齢とともに変化する一方で、“鍛えること”によって維持・向上できることが、脳科学の研究からわかってきています。

脳にも「可塑性(かそせい)」と呼ばれる“変化し続ける力”があります。つまり、脳年齢は「遺伝や年齢」よりも「日々の生活習慣」で大きく左右されるのです。
鍛えられる「認知機能」とは?
“脳年齢”とは、記憶力や注意力、判断力などを含む認知機能の総合的な状態を指します。
以下のような認知機能は、意識的な生活習慣によってサポートできます。
記憶力:日常の出来事を覚える力
注意力:集中し、情報を見落とさない力
実行機能:計画を立て、実行する力
言語流暢性:言葉をスムーズに扱う力
空間認知:位置関係やバランスを理解する力

これらは加齢によって徐々に変化しますが、日々の「脳の使い方次第」で若々しさを保つことができるのです。
脳年齢を若く保つ!習慣別5つのアプローチ
1. 運動:ウォーキングで海馬を守る
記憶を司る「海馬」は、有酸素運動で活性化されることが知られています。1日20〜30分のウォーキング習慣が、脳の萎縮予防に有効という研究結果も(Erickson et al., 2011)。
2. 食事:脳が喜ぶ“抗炎症”メニュー
青魚(DHA・EPA)、ナッツ、緑黄色野菜、全粒穀物など、地中海食に近い食習慣が認知機能の維持に有効とされています。
3. 睡眠:深い眠りで脳をリセット
睡眠中、脳は老廃物(アミロイドβなど)を除去しています。就寝前のスマホ断ち・同じ時間に寝起きする習慣が、認知症リスク低減にもつながります。
4. 学び:新しいことに挑戦する
語学、楽器、料理、読書。どんなことでも「初めて」に脳は刺激を受けます。新しい神経回路の形成は年齢に関係なく続けられることがわかっています。
5. 人との会話:雑談が脳を活性化
人と話すことは、言語力・記憶力・共感力など脳の広範囲を使う行為。とくに“笑いを交えた対話”は、感情記憶の回路も刺激してくれます。さらに、会話には「思い出す」「考える」「表現する」動作が含まれており、これらは認知機能全体を活性化させるトレーニングとしても機能します。とくに中高年世代にとって、「孤立」は脳の大敵。会話の頻度が少ない人ほど認知症リスクが高まる傾向があることも複数の研究で示されています。日常の“ちょっとした会話”が、脳の健康を保つ大切な習慣になるのです。

「脳にいいこと」を1日1つから
脳を若く保つために必要なのは、難しい脳トレではなく、毎日のちょっとした習慣の積み重ねです。
エスカレーターより階段を選ぶ
メニューを記憶してから注文してみる
通勤経路を変えてみる
こうした小さな「違い」が、脳を活性化し、**認知機能の衰えを防ぐ“日々のリハビリ”になります。人生100年時代。脳もまた“育て続ける器官”です。
今日から始める「脳のメンテナンス習慣」、あなたも取り入れてみませんか?
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出典・参考文献
国立長寿医療研究センター(NCGG):「認知症予防についての調査研究事業 結果報告書」https://www.ncgg.go.jp/ncgg-kenkyu/documents/H28rouken-2houkoku.pdf
日本医療研究開発機構(AMED):「認知症の共生・予防・検知に関する海外研究動向調査」https://www.amed.go.jp/content/000114833.pdf
厚労省:「認知症施策の総合的な推進について(参考資料)」

塚尾 晶子
株式会社つくばウエルネスリサーチ 取締役副社長/筑波大学スマートウエルネスシティ政策開発研究センターアドバイザー/保健師
筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程修了 博士(スポーツウエルネス学)/ 専門領域はスポーツウエルネス学、保健学、人間環境学、公衆衛生学。
旭化成株式会社での産業保健活動、日本看護協会での健康政策の厚生労働省委託事業推進や保健師現任教育、法政大学での兼任講師等を経て、現職。地方自治体、企業等のSmartWellnessCity(健康都市政策)推進のコンサルティング、人材育成、国の調査研究事業等に従事し、国や地方自 治体や大学、企業と連携して健康づくり無関心層を減少させ健康格差を和らげる政策に取り組む。









