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​健幸情報

「よく笑う人は腸も健康」その科学的根拠とは?

「笑いうこと」が腸を元気にするって本当?


「笑う門には福来たる」。この古くからのことわざが、実は現代科学で裏づけられつつあります。特に注目されているのが、「笑い」と「腸内環境」の関係です。

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最新の研究によれば、よく笑う人は腸内フローラのバランスが整っており、便通や免疫、メンタルヘルスに良い影響を及ぼしている可能性があると報告されています。腸は約1億個以上の神経細胞を持ち、「第二の脳」とも呼ばれる重要な臓器です。精神的なストレスや感情の変化が、腸の活動に直結することがわかっています。

だからこそ、「笑うこと」は腸にとって、単なる気晴らしではなく重要な健康刺激。まさに「最高の良薬」とも言えるのです。

笑うことで腸に起きる4つの良い変化


1. 自律神経が整い、腸のぜん動運動が活発に

笑うと副交感神経が優位になり、腸のリズムが整います。これにより、便通が促され、便秘やお腹の張りが軽減されることが知られています。ストレスによって交感神経が過度に働くと腸の動きが鈍くなりますが、笑いはその緊張を和らげてくれるのです。


2. ストレスが減り、善玉菌が増えやすくなる

慢性的なストレスは、腸内の悪玉菌を増やし、バランスを崩す一因になります。笑いによってストレスホルモン(コルチゾール)の分泌が減少すると、腸内フローラも整いやすくなるとされています。実際、リラックスできる状態ではビフィズス菌や乳酸菌の割合が高くなる傾向があります。


3. 免疫細胞の働きが活性化

腸には全身の免疫細胞の約70%が存在し、免疫の「司令塔」としての役割を担っています。笑いはナチュラルキラー(NK)細胞の活性を高め、風邪や感染症への抵抗力を高めることが確認されています。


4. セロトニンの分泌を後押しし、腸内リズムが安定

セロトニンは気分の安定をもたらすだけでなく、腸のぜん動運動にも関与しています。笑いによって脳が「快」を感じると、セロトニンの分泌が促進されると考えられており、結果として腸のリズムも安定します。



実験で明らかにされた「笑いと腸内環境」の関係


たとえば、ある研究では、高齢者が2週間にわたり落語やお笑い番組を毎日視聴した結果、

  • 排便回数の増加

  • 便のにおいの軽減

  • ビフィズス菌の割合増加

といった効果が見られたと報告されています。また、よく笑う人ほど腸内細菌の多様性が高いという調査もあり、腸内環境の安定に笑いが寄与している可能性が示唆されています。


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これらの結果からも、「笑い」は単なる気晴らしではなく、腸に働きかける“生理的刺激”として評価されているのです。



毎日に「笑い」を増やす5つのヒント


1. 毎日5分、お気に入りの“笑いの時間”を作る

テレビ、YouTube、SNSなど、気軽に笑えるコンテンツを「お気に入りリスト」にしておくと、手軽に実践できます。


2. 「ありがとう」を声に出す

感謝の気持ちを伝えることは、笑顔を引き出すトリガーにもなります。日常の中で誰かを笑顔にすることで、自分自身の笑顔も自然に生まれます。


3. 鏡の前で口角を上げる

表情筋を使って笑顔をつくるだけで、脳は“楽しい”と錯覚し、セロトニンの分泌が促進されるという報告もあります。


4. 人との会話を大切にする

ちょっとした雑談や挨拶のやり取りも、笑いにつながるきっかけです。特に対面での会話には、心をほぐす効果があります。


5. 自分の失敗談を“笑える話”に変換する

日々のちょっとしたドジも、笑いに変えればストレスが和らぎ、心も腸も元気になります。失敗を笑える力は、レジリエンス(心の回復力)を高める鍵にも。



腸が笑えば、心も体も健やかになる


笑いは、誰にでもできる“副作用のないセルフケア”です。サプリや高価な治療よりも、毎日の笑いのほうが、腸と脳の健康に直結する。そんな時代が来ています。

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今日を振り返って、あなたは「笑う時間」を持てましたか?たとえ一人の時間でも、小さな“ひと笑い”が、腸を動かし、気分を軽やかにしてくれます。明日は、あなたの腸と心がもっと笑える1日になりますように。



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毎日の体操があなたの未来を変える


毎日の運動の積み重ねが、心と体を大きく変えていきます。運動習慣をつけてスマートウエルネスライフを実現しましょう。


毎日の健幸維持のためオリジナル体操プログラムをつくりました。監修いただいたのは2004年アテネオリンピック体操団体金メダリストで体操競技元日本代表監督の水鳥寿思さん。アンバサダーとして健幸を維持するために、大切な人の健幸のためにも。手軽にできる体操ばかりなので是非実践してみてくださいね。健幸体操はこちらから。


出典・参考文献

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塚尾 晶子

株式会社つくばウエルネスリサーチ 取締役副社長/筑波大学スマートウエルネスシティ政策開発研究センターアドバイザー/保健師

筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程修了 博士(スポーツウエルネス学)/ 専門領域はスポーツウエルネス学、保健学、人間環境学、公衆衛生学。

旭化成株式会社での産業保健活動、日本看護協会での健康政策の厚生労働省委託事業推進や保健師現任教育、法政大学での兼任講師等を経て、現職。地方自治体、企業等のSmartWellnessCity(健康都市政策)推進のコンサルティング、人材育成、国の調査研究事業等に従事し、国や地方自 治体や大学、企業と連携して健康づくり無関心層を減少させ健康格差を和らげる政策に取り組む。

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