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​健幸情報

腸を整えてストレス軽減!心と体に効く「腸活」ルーティン

「腸が整うと、心も整う」は本当だった

「なんだか気分が沈む」「最近ストレスがたまりやすい」。そんな不調を感じたとき、つい心のケアばかりに目がいきがちですが、実は“腸”の状態がメンタルに大きく影響していることをご存じでしょうか?

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腸は単なる消化器官ではなく、約1億個の神経細胞からなる「腸管神経系(Enteric Nervous System)」を持ち、「第二の脳」とも呼ばれています。腸と脳は「腸脳相関(gut-brain axis)」という神経・ホルモン・免疫を介した双方向のネットワークで密接につながっており、腸内環境の変化がストレス反応や感情の変動に関与することが、近年の研究で明らかになってきました。

また、感情の安定に深く関わる神経伝達物質「セロトニン」の約90%は、実は腸内で産生されています(O’Mahony et al., 2015)。つまり、腸内環境が整うことで、セロトニンの分泌バランスが安定し、結果としてストレス耐性の向上や気分の改善につながるのです。

このような背景から、腸を元気に保つ「腸活」は、心の健康づくりにも欠かせない習慣として注目されています。

ストレスに強い人が実践する“腸にやさしい”生活習慣


腸活と聞くと、特別な食事や高価なサプリメントを思い浮かべるかもしれませんが、実際には日々のちょっとした習慣が腸の健康を支えています。特にストレスに強い人たちは、次のような腸にやさしい生活を自然と取り入れています。


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  • 毎朝決まった時間に排便がある(腸のリズムが整っている証拠)

  • 発酵食品(味噌、ヨーグルト、キムチなど)や食物繊維を習慣的に摂っている

  • 寝る前のスマホ使用を控え、睡眠の質を確保している

  • ウォーキングや軽い運動を日常に取り入れている


こうした習慣は腸内環境の改善だけでなく、自律神経の安定や睡眠の質の向上にもつながり、心身の「回復力(レジリエンス)」を高める土台になります。



今日から始める!朝・昼・夜の腸活ルーティン


忙しい毎日でも無理なく実践できる「時間帯別の腸活ルーティン」をご紹介します。


朝:腸を目覚めさせるウォームアップ

  • 起きたらまず白湯を一杯飲み、腸を内側からやさしく刺激

  • トイレに座って深呼吸(排便がなくてもOK。習慣化がカギ)

  • 朝食は発酵食品+食物繊維を意識(例:納豆+味噌汁+玄米ごはん)

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昼:腸内細菌の“エサ”をチャージ

  • 野菜たっぷりのランチでプレバイオティクス(腸内細菌の餌)を補給

  • デザートにはヨーグルトやフルーツを選び腸をサポート

  • 食後に10〜15分の軽い散歩で腸のぜん動運動を促進

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夜:腸と脳をリセットするリラックスタイム

  • 夕食は寝る2〜3時間前までに済ませ、消化を促進

  • ぬるめのお風呂にゆっくり浸かり、副交感神経を優位に

  • 就寝1時間前はスマホをオフにし、脳と腸を休ませる

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「食べる」だけじゃない、“整える”ことが本当の腸活


「ヨーグルトさえ食べていればOK」と思われがちですが、本当の腸活は、食事と生活習慣のWアプローチが必要です。

たとえば、発酵食品を毎日とっていても、夜更かしや運動不足が続けば腸内フローラ(腸内細菌叢)は乱れてしまいます。逆に、規則正しい生活リズム、心地よい睡眠、ストレスを和らげる呼吸を意識するだけで、腸内環境はぐっと整いやすくなります。

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つまり、「何を食べるか」だけでなく、「どう過ごすか」が腸の健康にとって非常に重要なのです。



腸をいたわることは、自分をいたわること


腸は、私たちの健康と感情を支える“内なるパートナー”です。疲れたときや落ち込んだときこそ、腸に優しい行動を選ぶことで、体も心も少しずつ軽やかに変わっていきます。

今日のちょっとした工夫が、明日の「また頑張れる自分」を育ててくれる。あなたのペースで、腸と心にやさしい暮らしを始めてみませんか?



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毎日の体操があなたの未来を変える


毎日の運動の積み重ねが、心と体を大きく変えていきます。運動習慣をつけてスマートウエルネスライフを実現しましょう。

毎日の健幸維持のためオリジナル体操プログラムをつくりました。監修いただいたのは2004年アテネオリンピック体操団体金メダリストで体操競技元日本代表監督の水鳥寿思さん。アンバサダーとして健幸を維持するために、大切な人の健幸のためにも。手軽にできる体操ばかりなので是非実践してみてくださいね。健幸体操はこちらから。


出典・参考文献

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塚尾 晶子

株式会社つくばウエルネスリサーチ 取締役副社長/筑波大学スマートウエルネスシティ政策開発研究センターアドバイザー/保健師

筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程修了 博士(スポーツウエルネス学)/ 専門領域はスポーツウエルネス学、保健学、人間環境学、公衆衛生学。

旭化成株式会社での産業保健活動、日本看護協会での健康政策の厚生労働省委託事業推進や保健師現任教育、法政大学での兼任講師等を経て、現職。地方自治体、企業等のSmartWellnessCity(健康都市政策)推進のコンサルティング、人材育成、国の調査研究事業等に従事し、国や地方自 治体や大学、企業と連携して健康づくり無関心層を減少させ健康格差を和らげる政策に取り組む。

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